品川千躰三宝荒神王

 

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君の明るい未来を追いかけて - FRUITS ZIPPER

 

 

 

 

 

今を去る三百七十余年前、島原の乱に鍋島甲斐守直澄公がお年十八歳で出陣の折、天草の荒神が原にありました荒神様にお詣でになり、必勝祈願なさったところ、甲斐守様の先頭には必ず千余の神兵が現れ、その行動は荒神王の荒れさせ給うはかくやと思われるすさまじさ。流石の暴徒も敵し得ず鎮定されました。

千躰荒神王 | 海雲寺|品川千躰荒神王|東京都品川区|曹洞宗龍吟山海雲寺

 

 

数ある厄災の中でも避け難きは戦災。こればかりは起こってしまうと回避のしようがない。このたび駆り出されたるは齢18の若者。荒神さまに祈りを捧げて戦地に赴くに、先陣には1,000もの神々が常に示現し敵対者を瞬く間に退治したもう。ゆえに「千躰荒神」「荒神王」と呼ばれる。

 

そもそも荒神は竈の神、台所の神にして、生活御守護の神。火と水とを司り、衣食住を満足させるご神徳なれば、種々の非常の厄災に遭難する時、この神、必ず済度のために矢おもてに立つ。

 

いまコロナ・ニンバスに罹患するは数ある厄災の中でも避け難きものなれば、私もまた荒神さまにお縋り奉り、ご神徳に肖り肖って早急にこの病苦を鎮めたい。

 

そもそもコロナは光明の王冠、ニンバスは光明の群雲を意味する。この病を経過した将来には光明燦々たることを私は、確たる信に基づいて、しかと予見する。

 

 

荒神王の御働きぶりは、ギーターにおいて戦場の軍勢を漏れなく丸呑みにしたクリシュナのような豪快さがある。その勢いに肖って私も、病との闘いから今よりむしろ明るい未来すら勝ち取りたいとの強盛な願いを持っている。その趣旨で一首、荒神王に献じる。

 

 

避けられぬ 戦を前に

逃げもせず

向かうますらを 光明を得る

 

 

 

 

(大局観)

 

Northern Waterthrush · Dan Gibson

 

 

 

 

 

一部の澱みが全体の清浄を保っていたり、個別枠の不本意が大枠の本意を支えていたりする。

 

例えるなら、実入りは面白くないが、住んでいる街全体は利便性が非常に高い、と。この場合、その人の満足度は手取りから想定される以上に高いかもしれない。逆に、商業的に成功していても、街全体の治安や雰囲気が悪い、と。この場合、その人が実感する生活の満足度は見た目ほどには高くないかもしれない。

 

起こり来るひとつひとつに目くじらを立てていても仕方がない。1日のうちに何度も大局観に立ち帰る。何が今の自分を保ち、支えてくれているのかを把握しようとする。個々の不都合の上に成り立つ幸福を悟る。たとえば苦手なあの人が諸々の手綱を握ってくれていることで、実はわが身が助かっている側面もある。マイナスはプラスの呼び水、と。そういう視点への傾きが豊かに生きるために必要なのかもしれない。

 

 

 

願わくば 壺の中にぞ われ住まむ

 

日月(じつげつ)も備わると

 

聞く壺中の天に

 

枯骨閑人

 

 

 

 

 

 

Northern Waterthrush

Northern Waterthrush

 

 

 

 

(かんなめさい)



伊勢神宮神嘗祭 ‐新穀をささげる‐

 

 

 

年間1500回に及ぶ神宮の恒例のお祭りの中でも、最も重要なお祭りが神嘗祭です。
神嘗祭は、その年に収穫された新穀を最初に天照大御神にささげて、御恵みに感謝するお祭りで、由貴大御饌と奉幣を中心として、興玉神祭、御卜、御神楽などの諸祭を行います。 神宮の年間の祭典は神嘗祭を中心に行われているといっても過言ではありません。

神嘗祭|年間行事|祭典と催し|伊勢神宮

 

 

10月15日の興玉神祭から始まり、続いて御卜が行われます。御卜は祭主以下の神職神嘗祭の奉仕に適うかをお伺いする儀式です。

翌16日、皇大神宮で午後10時に由貴夕大御饌、17日午前2時に由貴朝大御饌が行われます。由貴大御饌とは清浄で立派な食事という意味で、海川山野のお供え物を取り揃え、神田で収穫された新米を玄米のまま蒸して土器に盛り、御餅をつき、白酒黒酒のお酒を醸してお供えします。

17日の正午には、天皇陛下が遣わされた 勅使が幣帛をご奉納になる奉幣が行われ、同日天皇は皇居の神嘉殿にて皇大神宮を御遙拝になられます。最後に夕刻、御祭神を和めるために御神楽が行われます。

神嘗祭は、諸神に先立ち収穫の感謝を天照大御神に捧げ、翌11月に天皇陛下新嘗祭を行われて天神地祇すべての神々に収穫を感謝されるのです。

神嘗祭2025 | Yamaさんの事情

 

 

たなつもの 百の木草も 

天照す 

日の大神の 恵み得てこそ

本居宣長『玉鉾百首』より

 

 

 

 

Sun rice sunset

 

 

 

かみのみいのまもりのかみ


Brian Eno - And then so Clear

 

 

 

世々を経て 汲むとも尽きじ

久方の

天より移す をしほ井の水

度会延誠『風雅和歌集』

 

 

「をしほ井の水」(忍穂井の水)というのは上御井(かみのみい)の水のことである。上御井伊勢神宮の外宮のなかにあり、ここで神饌のための水が毎日汲まれている。
 ここに「天より移す」とあるのは、外宮の度会氏の遠祖が高天原から日向国高千穂峰に持ち下った水と繋がっているからであるとされている。つまりこの歌は「天から移した上御井は尽きることがない」ということを詠っているのである。

豊宇気比売神|伊勢神宮 外宮の食物神

 

 

御井神社(かみのみいのじんじゃ) 豊受大神宮所管社
御井鎮守神(かみのみいのまもりのかみ)
 
祭神は神宮の御料水の守護神。社殿はなく御井覆屋が造り立てられている。一般には参拝できない。年の初めの若水をはじめ、毎朝神職が一桶ずつ奉汲し、神饌御料に供している。この御井を忍穂井(おしほい)と称するが、古伝によると天孫降臨の際、高天原天忍穂の長井の水を、丹後国比治の真奈井を経て、豊受大神宮ご鎮座の折、この御井に移し奉ったものとされる。

上御井神社(かみのみいのじんじゃ)

 

 

天から移された聖なる水というと、ガンガー女神(ガンジス川)が連想されます。天のごとく清々しく。心の水澄まし、いのちが静かに湧き出してくるイメージ。

 

 

Dawn's Ripples And Reflections

 

 

(幸せになる方法)

 

シャコンヌ(バッハ) - 木村麻耶(箏)

 

 

 

幸せは 大事にすること

縁あって

関わる人も 自分のことも

 

 

幸せになる方法は、周りにいてくれる人に感謝して大事にすること、それから、自分のこともちゃんといたわってあげること。

 

どのようなご縁であっても、幽事を司る神奈月の神はかりで取り決められた、神々より賜わりし尊い浄縁であるから、流れてくるままに拝受する。そのご縁一つ一つは決して永遠ではないから、限りある時間の中でしっかりと自分を磨いてゆく。そうして、研鑽くださったことへの感謝と共に未練なく手放す、というのが「かんながら」に至りて、すがすがしくなるための第一の姿勢なのだろうなと思う。

 

自分に適した職に恵まれることを天命という。何事も神より賜わりし浄縁と腹に落とし切ることができればきっと、不満も徐々に減ってゆき、最大限に活かし切ることができるはず。

 

そう言い聞かせて、明日からの激流を少しずつ楽しめるように心向きを持っていきたい。

 

 

八雲立つ 出雲に集う

神々の

御はかりにより 授かるご縁

 

 

出雲大社

 

 

 

ヘルメス


Who Wants To Live Forever - Queen

 

 

 

ヘルメスの象徴ともいえるのが「ケーリュケイオン」という名前の杖であり、商業や交通の象徴として人類の歴史では長らく親しまれている象徴で、日本でも各商業高校において校章に利用されていたり、WHO(世界保健機構)のロゴとしても使われている。

ギリシャ神話のトリックスター!ヘルメス(メリクリウス・マーキュリー)について - 俺の世界史ブログ!~世界の歴史とハードボイルドワンダーランド

 

 

Caduceus

 

 

絵画に描かれるヘルメス(ラテン語名:メルクリウ)は、オリュンポス12神のなかでは、最も見分けやすい姿をしている。翼の生えた靴や翼のある帽子というトレードマークを身に着けているためである。これらは、素早い往来を可能にするための道具であり、神々の間を行き来する伝令の役を与えられたヘルメスには不可欠なのだ。また、伝令役のしるしである二匹の蛇が巻き付いた黄金の杖を持っていることが多い。その杖は「ケリュケイオン」と呼ばれ、ギリシア語でケリュクスと呼ばれる伝令役をつとめるために必要な道具だった。

「ギリシア神話と名画」12 ヘルメス(1)嘘つきと泥棒の神 | 粋なカエサル

 

ヘルメスが倒した巨人アルゴスは100の目を持っていたが、その半分である「50」は「境界」「中途」を象徴する数であり、境界を越える神ヘルメスの性質を際立たせるようにみえる。

【ギリシア神話】ヘルメス神が盗んだ50頭の牛の謎──水星逆行を語る神話的暗号|海鮮かきあげ | Kaisen-Kakiage

 

 

ヘルメスはローマ神話のマーキュリーと同一視されます。欧州の神話体系において、秩序をためらいなく破って物語を展開させる、いわゆるトリックスターの代表格です。既存の倫理をものともしない性格は、インド神話体系におけるクリシュナにかなり似ていると思います。

 

アニメ『ダンまち』では、主人公のベル君を英雄に仕立て上げるために手段を選ばず暗躍し、作中の秘密の大半に関与しているというトリックスターぶり。旅人のようないでたちで風のようにふらっとやって来ては厄介ごとに首を突っ込む自由奔放な神として描かれています。

 

愛情と繁栄のご神徳もあり、家庭や社会の円満にも携わる神さまです。日本でも一部で崇敬され、ヘルメス大祭といった祭礼もあるようです。

 

狡猾な神として描写されることもありますが、その"知恵働き"は常に、各時代を切り開き、世界の盛衰を統御し、人々をよりよい在り方へと導くためにあるのだと思われるのです。

 

 

 

かき混ぜて 番狂わせの

予想外

新しき世は かく生まれゆく